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医療法人の運営について。

1.医療法人の定款上の社員とは

一般的な「従業員」とは違います。定款上の「社員」とは、医療法人の最高決定機関「社員総会」を構成する者で、理事監事の選任や解任ができる議決権があるなど、いわゆる株式会社の「株主」のようなものです。

2.社員総会について

社員総会の権限

社員総会は法人の最高決定機関で次の事項は社員総会の議決が必要です。
  1. 理事監事の選任及び解任
  2. 社員の入社及び除名
  3. 毎事業年度の事業計画の決定又は変更
  4. 収支予算及び決算の決定又は変更
  5. 重要な資産の処分
  6. 基本財産の設定及び処分(担保提供を含む。)
  7. 借入金額の最高限度の決定
  8. 定款の変更
  9. 解散、合併、分割の決定など

社員総会の開催

定時社員総会は、毎年必ず開催しなければなりません。役員の任期が迫っている場合は任期が到来するまでに開催し役員を選ばなければなりません。定時総会に加え、随時臨時社員総会が開催できますので必要に応じて開催してください。
社員総会の議決権について
社員総会は総社員の過半数が出席しなければ開催できません。議決権は社員1人1個の平等となっています。理事長といえども1個です。少し承服しがたいところでしょうが、公益法人としての在り方とご理解ください。

3.役員について

医療法人には次の役員が就任します。
理事長、理事、監事
理事は社員と兼ねていることが多く。社員総会と理事会双方出席することになりす。ややこしいですが権限や役目が違うということでご理解ください。

理事会の役目について

医療法人には理事会が設置してあり、その役目は次のようになっています。通常の業務の決定ということになります。これ以外では理事長が専決できることになります。
  1. 本社団の業務執行の決定
  2. 理事の職務の執行の監督
  3. 理事長の選出及び解職
  4. 重要な資産の処分及び譲受けの決定
  5. 多額の借財の決定
  6. 重要な役割を担う職員の選任及び解任の決定  など

理事長の選出

特に重要なものとして「理事長の選出」があります。社員総会で役員の改選をした後理事会を開催し「理事長の選出」をしなければなりません。理事長としての根拠は「理事会で選ばれた」この一点しかありませんので、役員改選ごとに理事会を開催し、理事長を選出する必要があります。 理事長の去就については法務局への登記が必要です。これを懈怠すると過料を課せられる場合があります。

4. 議事録について

社員総会、理事会ともに議事録を作成し保存しておかなければなりません。認可書ともども永久保存です。理事長として「理事会で選ばれた」ことを立証するのもこの議事録となりますので大変重要です。
議事録の作成方法や記載事項はインターネットにたくさん出ていますのでそれらを参考できます。定時総会・理事会の議事録は外部にも提出することになります。他にも様々なところで写しの提出を求められることがあります。

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